パッケージインストール

OpenRTM-aistのインストール

OpenRTM-aistのオフィシャルサイト から「一括インストールスクリプト(pkg_install_raspbian.sh)」をダウンロードし、インストールを行います。以下では、OpenRTM-aist-1.2.1 を仮定して話を勧めます。

下記のコマンドを実行してください。 OpenRTM-aist-1.2.1-Release のC++版、Python版(Python2.7)、Java版及びOpenRTP, Rtshellがインストールされます。

$ wget https://raw.githubusercontent.com/OpenRTM/OpenRTM-aist/master/scripts/pkg_install_raspbian.sh
$ sudo sh ./pkg_install_raspbian.sh -l all --yes

OpenRTM-aist-1.2.1-ReleaseのJava版では、OpenJDK-8が必要となりますが、 上記の一括インストールスクリプトでは、openjdk-8はインストールされませんので、 別途インストールが必要です。

Raspbian Butterでは、openjdk-8のパッケージが提供されていますので、 下記のコマンドでインストールし、デフォルトの設定をopenjdk-8に変更してください。

$ sudo apt-get install openjdk-8-jdk
$ sudo update-alternatives --config java

   選択肢    パス                                          優先度  状態
------------------------------------------------------------
 * 0            /usr/lib/jvm/java-11-openjdk-amd64/bin/java      1111      自動モード
   1            /usr/lib/jvm/java-11-openjdk-amd64/bin/java      1111      手動モード
   2            /usr/lib/jvm/java-8-openjdk-amd64/jre/bin/java   1081      手動モード

 現在の選択 [*] を保持するには <Enter>、さもなければ選択肢の番号のキーを押してください: 2
 update-alternatives: /usr/bin/java (java) を提供するためにマニュアルモードで /usr/lib/jvm/java-8-openjdk-amd64/jre/bin/java を使います

以上で、OpenRTM-aist-1.2.1-Releaseのインストールは終了です。

rplidar_sdkのインストール

次に、RasPiMouse2019に搭載さているレーザー距離センサを利用するためのライブラリ rplidar_sdkをインストールします。

rplidar_sdkは、rplidar_sdkのGithubリポジトリ に公開されていますので、ダウンロードしインストールします。 下記のコマンドでライブラリをビルドしてください。

$ cd ~/src
$ git clone https://github.com/hara-jp/rplidar_sdk
$ cd ~/src/rplidar_sdk/sdk
$ make

上記のビルドが成功すれば、 sdk/output/Linux/Release にライブラリ librplidar_sdk.a が生成されているはずですので確認してください。

次に、ビルドしたライブラリおよびヘッダーファイル、 cmakeファイルを下記のコマンドでインストールしてください。

$ sudo make install

上記のコマンドの実行後には /usr/local/rplidar_sdk にライブラリ、ヘッダーなどがインストールされています。

また、RPLidarはUSBシリアルを使用します。 通常、USBシリアルのデバイスファイルへのアクセスは、管理者権限のみに限られています。 そのため、USBシリアルデバイスファイル(/dev/ttyUSB0)をユーザ権限でアクセスするために udev(/lib/udev/rules.d/50-udev-default.rules)の設定を変更します。

/lib/udev/rules.d/50-udev-default.rules

の最下部から2行目に下記の一行を追記してください。

KERNEL=="ttyUSB[0-9]*", MODE="0666"

以上で、udevの設定は終了です。 再起動後には、"/dev/tyyUSB*" のファイルがユーザ権限で利用可能です。

MRPTのインストール

移動ロボットのナビゲーションを行うRTC群は、MRPT(Mobile Robot Programing Toolkit)を利用し、 ナビゲーション用の地図の作成や目的地への経路計画などを行っています。 RasPiMouse2019で使用しているRaspbianには、このMRPTライブラリ(libmrpt)の パッケージが用意されていますので、libmrptをインストールします。

libmrptは、下記のようにaptコマンドでインストールすることができます。

$ sudo apt-get install libmrpt-dev

ナビゲーションRTC群のパッケージインストール

次に、RasPiMouse2019のナビゲーションのためのRTC群のパッケージを RTCパッケージのGithubリポジトリ からダウンロードしてください。

このパッケージには、ナビゲーションRTC群(debファイル)、 ナビゲーション実行のための設定、起動ファイル群(openrtm.tgz)、 RTC群、ネームサーバの起動、終了等のためのWebコンテンツ及びCGIスクリプト(web.tgz) が含まれています。

パッケージをダウンロード後、下記のコマンドで展開してください。

$ cd ~/
$ wget https://github.com/hara-jp/RasPiMouse2019-OpenRTM/blob/master/pkgs.tgz?raw=true -O pkgs.tgz
$ tar xzvf pkgs.tgz

ナビゲーションRTC群は、dpkgコマンドでインストールすることができますので、 下記のコマンドでインストールしてください。

$ cd ~/pkgs
$ sudo dpkg -i *.deb

これでナビゲーションRTC群は、/usr/share/openrtm-1.2/components の下にインストールされます。

ナビゲーションRTC群の起動・設定ファイル群のインストール

次に、RasPiMouse2019でナビゲーションRTC群の設定、起動スクリプトの ファイル群を展開します。 前述しましたが、設定、起動ファイル群は openrtm.tgz になりますので、 下記のコマンドで /usr/local の下に展開してください。

$ cd ~/pkgs
$ sudo tar xzvf openrtm.tgz -C /usr/local

ナビゲーションRTC群操作用のWebインターフェースのインストール

最後に、ナビゲーションRTC群を制御するためのWebコンテンツ及びCGIのファイル群(www.tgz) を展開します。

下記のコマンドでファイル群をインストールしてください。

$ cd ~/pkgs
$ sudo tar xzvf www.tgz -C /var

以上でナビゲーションRTC群のバイナリ、設定ファイル群のインストールは終了です。